トウシューズの歴史

こんにちは!
トウシューズ好きの皆さん、今日はちょっと“歴史のお話”をしてみようと思います。
普段当たり前のように履いているトウシューズ。ですが、「これっていつからあるの?」と思ったことはありませんか?
実は、トウシューズの歴史をひも解くと、バレエそのものの進化が見えてくるんです。
トウシューズがなかった時代!?
今でこそ「ポアント=バレエの象徴」ですが、昔のバレエではヒールのある靴で踊っていたんです。
17世紀〜18世紀のヨーロッパでは、宮廷バレエと呼ばれるスタイルが主流。
踊りというよりも、もっと儀式的で、動きも今よりずっとシンプルでした。
ですが、バレエがより自由な表現を目指し始めた18世紀後半から、ダンサーたちはヒールのない柔らかい靴(ソフトシューズ)を履くようになります。
「空中をふわっと舞うような精霊を演じたい…!」
そんな夢が、トウシューズ誕生のきっかけになったのです。
トウシューズ、ついに誕生!

1832年、伝説のバレリーナ「マリー・タリオーニ」が登場します。
彼女が踊ったバレエ《ラ・シルフィード》で、初めて「ポワントで立つ」ことが舞台上で大々的に披露されました。
当時の靴は今のように硬くはなく、ダンサー自身の足の強さがすべて。
なので、マリー・タリオーニの踊りは、それまでの常識をくつがえすものでした。
そして、観客は大歓声!「まるで本物の妖精みたい!」と大絶賛されたのです。
少しずつ進化してきた「足先のテクノロジー」
19世紀後半から20世紀にかけて、トウシューズはどんどん進化します。
- つま先を保護する「ボックス」
- 足裏を支える「シャンク」
- しなやかさと美しさを持つサテン素材
など、現代に近い構造が整っていきました。
さらに、バレエの技術もどんどん高くなっていき、トウシューズに求められる性能もアップ。
現代では、ダンサー一人ひとりに合わせたモデルやカスタムシューズも珍しくありません。
トウシューズの進化=バレエの進化
トウシューズの歴史を見てみると、それはバレエという芸術の変化・成長そのものだったことが分かります。

昔のダンサーたちが「もっと軽やかに」「もっと高く」「もっと美しく」と夢を追いかけたからこそ、今の私たちが履けるトウシューズがあるんですね。
おわりに|足元の一足に、200年の物語
いかがでしたか?
一足のトウシューズにも、こんなに長くてドラマチックな歴史があるんです。
これからトウシューズを履くとき、ふとその背景に思いを馳せてみるのも素敵かもしれませんね。
それでは、また次回のトウシューズトークでお会いしましょう♪
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